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2020年12月の記事一覧

開校10周年記念式典 学校長挨拶

令和2年12月11日

開校10周年記念式典挨拶

 今年の4月1日を以て、本校は仙台三桜高校として新たなスタートを切ってから10年という大きな節目を迎えました。そのスタート時には、宮城県第三女子高等学校からの良き伝統と校風を引き継ぎながら、校名が変わり、校舎が新築されました。同時に男女共学となり、制服も新しくなりました。但し、当時は共学化について様々な意見があり、生徒会や同窓会等を中心にその是非について活発な議論もなされています。

仙台三桜としての10年を振り返ると、平成23年3月11日にマグニチュード9.0という宮城県沖を震源とする巨大地震が発生し、全国で死者・行方不明者が1万8千人を超える東日本大震災が発生しました。本校では校舎や校地内の一部に被害が生じたこと等もあり、修業式を中止し、始業式と入学式を4月下旬に延期するなどの対応を余儀なくされました。

また、平成26年11月には学校創立90周年記念式典が行われ、平成30年7月には三桜会館が竣工されました。この間、多くの卒業生が4年生大学をはじめとする上級学校へ進学するようになる等右肩上がりの目覚ましい進路実績を挙げるようになりました。また、運動部・文化部を問わず毎年のように多くの部が全国大会や東北大会等に進出し、全国でも上位入賞を果たすなど三女高時代同様、県内有数の伝統校としての実績を積み重ねています。併せて、ICT教育推進に適した設備が他校に先駆けて整備され、新しい時代に求められる資質と能力を育成するための地域連携型探究活動を本校の特色として積極的に展開するようになっています。毎年実施される学校評価アンケートにおいても、県平均を大きく上回る評価を頂くなど、多くの方々から支持され、応援して頂ける学校にもなりました。本校がこのように充実した活動を行えるようになったのは多くの卒業生や在校生である皆さんの意識の高さによるものであり、様々にご尽力頂いた先生方、保護者や地域の方々等多くの関係者の長年に亘るご努力の賜でもあります。

今、皆さん一人ひとりは、それぞれの形の情熱を持っています。その情熱を鍛え、磨き、時に叱咤すれば、その情熱は確実に成長していきます。その成長したものが個性です。社会に生きる先輩たちは、将来を担う皆さんの新しい形の個性を待ち望んでいます。そして皆さんの持つ熱いエネルギーを必要としているのです。ガムシャラでOK。力を合わせ、あきらめずに立ち向かえば大きな壁も打ち砕くことが出来ます。現在はコロナ禍という人類にとっての大きな壁に脅かされていますが、鍛えられた情熱、そして新しい個性を集結して、この危機を乗り越え、私たちは確かな未来を作って行かなければなりません。困難なものに立ち向かう姿にこそ、人としての真理があります。日々の確かな心掛け、小さな努力の積み重ねで大きな流れを作っていきましょう。

仙台三桜高校が今後20周年、30周年という時を重ねていく中で、更なる発展を遂げていくことを心から祈念し、開校10周年記念の挨拶とします。