2年度 Topics

令和3年3月修業式挨拶

令和3年3月24日

 

修業式挨拶

 

 令和2年度の終業式を迎えました。今年度は実質的に長期休業明けの6月からのスタートとなりました。高校総体や各種大会が開催されず、校内では春の体育大会や合唱コンクール、そして三桜祭が、また2年生にとって最大の学校行事である修学旅行までもが中止を余儀なくされました。皆さんの落胆、失望感は言葉にできないほど大きなものであったと思います。その中にあっても皆さんは、めげることなく、前を向いて学習に、部活動に、そして学校行事に全力で取り組みました。校訓でもある自らを的確にコントロールする「自律」の精神を体現してくれたように思います。

 今月13日の土曜日に 幸せを運べるように「被災地をつなぐ心の歌」と題したテレビ番組がNHKの総合テレビで放映されました。その中で本校OG合唱団の方々が震災で傷ついた多くの方々を歌によって励まし続け、復興への道のりを支えてきたことが紹介されました。感動的なライブ演奏もありましたが、本校の先輩は大切な記憶や様々な思いを未来につなげるための地道な活動を続けて来られたわけです。本校に関わる者として、とても感動的で誇らしいものでありました。後輩である皆さんにもこのような精神が間違いなく受け継がれています。

 今、この瞬間も感染者の命を救うために必死に頑張っておられる医療従事者の方々がいます。食料品や生活必需品を配送してくれる方々もいます。他にもコロナ禍の社会に光を見いだそうと懸命に力を尽くしてくださる方々がいます。本当にありがたい事です。そのような方々に対して私たちは感謝の気持ちを直接伝えることは出来なくても心の中で本当にありがとうございますという感謝の気持ちをもって無事を祈り続ける。そのことだけでも私たちの「心のあり方」は変わると思います。

 前にもお話ししましたが、皆さんが日々本校で学んでいることの大きな目的は社会貢献です。これは言い方を変えれば「未来を創ること」でもあります。前向きに人とつながり、今このような時だからこそ、普段は気づかない大切なことをしっかり見つめ直しながら、未来を作る作業に全力で取り組んでほしいと思います。

 新年度における皆さんの大いなる活躍を心から期待しています。